7時半起床する。73.5kgと戻り基調に気を引き締める。
偶然、「ハーベストタイム」を数分見て、ユダヤ人にとってのキリスト教や十字軍を知る。
8時から2週間ぶりの『ブックレビュー』を見る。3冊の内、気を止めたのは1冊だった。
それは、ジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズの『ウォッチメイカー』であった。
書評を聞いて、幾度もの「どんでん返し」との話に、作品そのものでない連想を抱いた。
執筆中の「時価マトリックス」の執筆内容の何度ものどんでん返しがそれである。
昨日もそうだった。特に自己株式の取得時の時価は、諸説ある。
その中で、それをどう表現していくか・・・原則と例外が何度となく反転した。
書評を聞いた結局は、忙しい日々の間に読書に入れようとする本には出会わなかった。
残念と安堵が同居する感想であった。
続く『5年3組リョウタ組』の著者石田衣良氏の話は、経営にも役立つヒントを得た。
流石、作家だ。上手く表現してくれたと痛快に思った。
それは・・・
自分の私生活を全て犠牲にして教育に当たる「夜回り先生」や「元ヤンキーの先生」はいる。
そう言う“熱血先生”“スーパー先生”でなく、
「普通の先生が普通に頑張ってできる小学校運営」ができなければならない。
「スーパー先生は何万人も集められないから」と石田氏はいう。そう、そうなんです。
これは先日の小山昇社長の講演の感想に通ずる。
250万社とも言われる法人中小企業250万社の他に個人経営者もいる。
この事業者の数は、学校教育の先生の数の比ではない。
“普通の経営者が普通に頑張って経営できる”ようにすることが大切なのだ。
それが政治の役割でもあり、経営者(先生)の努力でもあろう。
実はそれだけでも大変なことである。
それは社員とて同じだ。
社員は学校で言えば、学校“経営者”である校長の下、働く一般の先生と同じである。
ワークライフバランスはその一つである。残業しまくる、熱血社員を求めてはならない。
もちろん、これを成り立たせるには、普通ではない努力が経営者に求められるだろうが
経営者の普通は、社員よりも高いレベルが求められることは当然である。
そこで必要になるのが、自書にも書いた、ワークシェアリングだ。
経営者は社員と同じ仕事をしていてはいけないのである。
なるべく経営者としての仕事をするように区分けしていかねばならない。
石田氏の言葉に戻る。
「いいアイデアは残る」は、常にメモをもって歩く恐怖心を取り除いてくれる言葉だった。
司会の児玉清氏に「いただきました」と言わせた。
それを聞いた後、やっぱりノートを小脇に抱えて9時までの朝食に5分を残して向かった。
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9時数分経過したところで朝食のコーヒーを飲もうとしたら、またも
フロントウーマンは、「9時までで機械が止まってしまうので・・・」と言う。
つまり、2週間前、葉書で指摘したことは、何ら変わっていないのである。そこで、
「『食後』というものは、どう言うものかを考えねばならないな」と言いたくもないクレームを言う。
フロントウーマンにくどくどと説明はしなかったが、これには当然こう考える理由がある。
9時までの朝食時間と規定があれば、通常はホテルのようなサービス業なら
「9時までに食べ終われ」とは考えられない。まあ、刑務所ならそうだろうが・・・
それならば、8時59分にトレーを受け取り、セルフサービスで惣菜やご飯を乗せてれば
食事をし、食後のコーヒーを改めて取りにゆくのが極普通の行動である。
当然、その時には、9時は経過しているはずである。
サービスの良し悪しを売り物とするホテルとしては、少なくとも食堂に居る客が居る間は
自販機のコーヒーが9時を過ぎようとも、何も30分も稼動しろと言っている訳じゃない。
ほんのしばらく稼動させておくくらいのサービスが何故出来ないのか?
私にはほとんど理解不能であった。それが“普通のサービス”だと思うのだが・・・
こういう杓子定規な運用を目の当たりにすると、自分の常識が非常識なのかと混乱する。
言いたくないことを言うのは、実は“仕事柄”、必要なので、その訓練のためにも、
抑えつつも、あえて言うことを心掛けている。しかしながら、このバランスが難しい。
是々非々で臨まねばならない。只の人当たりの良い人間になってはならない。
それは家庭であっても同じだ。叱るべき時に叱れなくては親として失格である。
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日記を書き終え、11時から原稿に向かう。
そして、午後1時半過ぎに、この2ヶ月ほど行きつ戻りつだった原稿が
ようやく、踏み固まってきた感触がしてきた。
様々な理論的課題が、混乱の中にも整理されてきたのだ。雲間の陽刺しであった。
「混沌」から「複雑」に変容してきたのである。
4時過ぎに仮眠を小一時間取り、原稿に戻る。昼食は小さい絹ごし豆腐を湯豆腐にしたのと
仮眠の後の林檎1個である。今日は一歩も出ずの缶詰かもしれない。
相星対決となった大相撲はすっかり忘れて原稿に没頭した。
7時のニュースでアメリカ民主党の予備選でオバマ氏の圧勝のニュースの後、
白鵬優勝を知る。ヒールの朝青龍が見事にその役を演じきった結果で盛り上がったろう。
続いて、裁判員制度に向けての法律用語のやさしい表現ではなるほどと思った。
「事実」は一般には「真実」に近い印象をもって使われるが、
法律用語では、これから検討していく、いわば「仮説」であるという解説に唸った。
それを言えば、「悪意」も一般と法律上とでは異なる解釈の最たるものであろう。
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10時まで没頭し、10時からBS2で大河ドラマ『篤姫』「名君怒る」を鑑賞する。
今回は中々の傑作であった。特に高橋英樹演ずる島津斉彬が、力に対して力で応じては憎しみを生むだけだと一(かつ)を諭すシーンは、現代においてはテロに対する報復への反省の言葉にも聞こえて、説得力があった。
原稿が進む心地良さを久方ぶりに味わう。ワインを飲みたかったが連日になるので我慢する。
ニュースで福士の失走19位の惨敗とそれでも素敵な笑顔に感動するやら「舐めたらあかん」と思うやらで、午前3時頃就寝する。