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今年最後の恒例忘年会で3度目の福地温泉へ+読書堪能

今日も7時前に起床して、昨日と同様に過ごした。
年内の最終営業日の朝礼を終え、10月初旬のブログが書き掛けで下書きのまま“公表〟に切り替えていなかったのを、「追っかけ書き」をしている。シルクドソレイユ鑑賞やFPフェアなど色々あったなぁ~と振り返る。

今年最後の忘年会への移動の準備や、礼状を書き、10時からやっと年賀状に取り掛かる。一昨日の文面の修正に伴い、イラストの案も変更しなければならなくなり、もやもやが続く・・・。

 
再放送で先日からチェックしている『知るを楽しむ選 この人この世界 宮城谷昌光(みやぎたに まさみつ) 「孟嘗君(もうしょうくん)と戦国時代」 』の第5回「孟嘗君の父・靖郭君(せいかくくん)」を見る。
中国史の中でも精彩を放つ戦国時代。番組の案内には「孟嘗君を中心に、現代に通じる「男の生きざま」を作家宮城谷昌光さんが俯瞰する。」とあった。

宮城谷氏は日本の時代小説・歴史小説作家で、古代中国の偉人にスポットを当てた作品を得意とする。代表作に『重耳』、『孟嘗君』などがあり、番組の中心となる『孟嘗君』は、2300年前の中国戦国時代に斉、魏、秦の宰相を歴任し、数千人の食客を抱えることによって、天・地・人に助けられ生き延び成長していくのだが、今回はその父が食客を用いて政治をしてゆく姿を描いていた。

お客様の中でも、これが上手なトップがいらっしゃる。だが非常に少ない。私を含めて多くの経営者は、肝が小さい。最悪でも、ポケットマネーでも良いから僅かな禄でもつないでおく器の大きな方は、当然のことながら稀である。そんな経営者になりたいものである。

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昨日戻った体調だったが、まだ本調子ではないようだ。その休養には丁度良いかもしれない。今日から今年最後の忘年会に飛騨の福地温泉に出かける。今年は初めてPCを持参せず、着替えとノートと本を数冊チョイスして、ZEDの黒い小さなカバンのみとした。

6時の宴会開始に間に合うためには12時半には出発しなければならない。昼食後そそくさと準備を始めて、地元駅で特急の自由席を求める。岐阜駅で15分程の待ち合わせで、ワイドビュー飛騨の自由席は予想通りすいていた。7割ほどの乗車率だろうか。

往きの間は、中谷氏の自己紹介本を読み、途中コーヒーのワゴンサービスを2度受けて、ミックスナッツも頬張る。これは新幹線と同じだ。
途中、経営計画の必要性についてアイデアを得たので、携帯で自分宛てメールでアイデアバンクに登録した。これは先の大分旅行以来の方法である。

「経営計画は、学ぶために作るのである。」別の言葉で言えば「作れば現実との比較が出来て『何故予想が異なったのか?』との疑問が湧き、考えることによって学ぶことができる」のだ。

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2時間余りの高山線の途中で読み終え、次の一冊は何にしようかと考える。『社長の手帳』を読み始め、これも良い本だと惹きつけられたが、同じ系統の教訓の本では・・・と考え、福岡伸一氏の新作『できそこないの男たち』を読み始めた。期待をもって・・・。

この人の夕刊のコラムは、確か昨日のブログに紹介したと記憶するが、何故、この文章が良いのかを注意深く探りながら読み進む。
列車は下呂の辺りから積雪をそのワイドビューと銘銘したのに相応しい風景として、この冬初めての白い絨毯を広げてくれていた。福岡氏の表現に影響されてか、私もにわかに文学的表現に悦に入っている。

特急というのは、“スピード〟が速い訳でもない。山間の単線を縫うように走る飛騨号は、ただ停車駅が少ないから、“速度〟として、つまり1時間当たりに進む距離が普通列車より早くなるだけのものである。そう気が付くと、自分の経営や勉強の営みも、停車が少なく、絶え間なく継続することによって、結果的に特急となりうる速度を確保できるものだろうと考えて、車窓を眺めていた。

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当初のダイヤでは乗り換えに小半時もあったが、延着して丁度良い時間となってしまった。
しかし、高山駅から目的地の福知温泉までの濃飛バスセンターは長い列が出来ていた。窓口で1,720円の切符を買い、最後尾に並ぶと間もなく発車時刻の15時40分だったが、肝心のバスが来ない。

10分遅れくらいで到着したものの、満員で、私の前のアベックの乗車の瞬間に運転手から待ったがかかった。運転手は、残りの列の人数を数え、業務用無線と携帯電話で仕切りに、本部らしきところに連絡を取っている。後から考えるに、私を含む残りの乗客を補助席に座らせ、途中のバス停で地元客を拾って運行可能か、それとも、追加でバスを出すか・・・そんな相談だったのだろう。

私は時刻表をポケットから出して見ると、次の発車時刻は1時間後であった。そしてそれでは宴会に間に合わないことを確認した。しかし、この時期の福地温泉は3度目で、途中にある平湯温泉も合わせて4度目の仕事納め日の利用だが、こんなに混んでいるは初めてであった。

恐らく、これまでの3回が仕事納めが28日であったのに対して、今年が26日と早いこともあって新穂高へ向かうスキー客が多いのだろうと想像したが確証はない。
ともあれ、運転手が乗車を許可し、アベックに続き、補助席乗車が始まった。

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読書には少々薄暗い照明の下で私の好奇心はどんどん掻き立てられていた。巧みな文章力に引かれて電車の遅れも、バスの遅行にも苦にならず読み進む。どうやら今回の分子生物学のテーマは「性染色体」であった。本の帯は「原始、生命はメスだけだった。オスは必要なのか?」とある。

そしてカバー裏にある言葉は「<生命の基本仕様>・・・・それは女である。本来、すべての生物はまずメスとして発生する。メスは太くて強い縦糸であり、オスは、そのメスの系譜を時々橋渡しし、細い横糸の役割を果たす“使い走り〟に過ぎない。

分子生物学が明らかにした、男を男たらしめる「秘密の鍵」。SRY遺伝子の発見をめぐる、研究者たちの白熱したレースを駆け引きの息吹を伝えながら<女と男>の<本当の関係>に迫る、あざやかな考察。」は、読書の楽しみを知らせてくれるものに留まらず、講演のネタとしても十分に参考になるのは、福岡氏の前著と同様で、予想通りである。

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「相続」において、財産は女によって引き継がれて行く。この事と、母の遺伝子が連綿と娘に引き継がれていくことは、極めて似ているようだった。それは強力な縦糸である。それらは翌日に読み進む部分へと興味を繋いで行く。

出発が20分ほど遅れたバスは、小一時間ほどしたところで、途中のバス停で、地元客を乗せるのが困難になってきた。そこで運転手から補助席客へのスタンドアップが命令のように依頼された。それからの数分は立って読む。しかし立てば却ってバスの振動が吸収されて読み易いのは受験生時代からの経験で一向に苦にならない。

平湯温泉で数名が降りた。もっと降りると踏んでいたが・・・ここで乗客の殆どが私の降車地の福地温泉より先の恐らく新穂高でないだろうかとの想像に及んだ。

宴会1時間前に到着予定が、30分前になりそうだった。後数分で到着と見込まれた頃に心配した先着組から電話が入った。やがて、見慣れた福地温泉に下車して、3度目の「孫九郎」旅館の玄関に到着したところで事務所に電話を掛けた。

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読者からまたも質問があったとのことで、今度は珍しく電話である。電話は困る。仕事が中断するからである。だから一見客には出ないことにしている。今日のように外出している時もそうだが、スタッフは適切に対応してくれて、用件を聞いておいてくれる。

もはや、読者の方々の質問に一つづつ答えることが出来なくなっている。順番待ちは中々解消しない。セミナー参加時に優先的にお答えして何とか対応しているのが現実である。

時折、常識を疑うようなこともある。これは以前に書いたことがあるが、「事例をもって分かり易く教えて下さい」と丁寧な依頼なのだが、それはつまり新しく原稿を1本書いてくれとの依頼と同じであることに気が付いていらっしゃらないのである。勿論、結果的に、こちらがそう対応することがあるかも知れない。それは、著しく良い関係が出来た場合であって、いきなりそんな関係になることは皆無である。

また、読者ではなかったが、こんなこともあった。新規客となる方から電話があり、私の携帯電話を教えろと執拗に迫り、堪り兼ねた社員が教えた。しかしこの時点で私の判断は決まった。そのお客様の依頼は引き受けないことにした。こんな方とは有効な委任関係は築けないからである。

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早速、内風呂に浸かる。源泉たれ流しの本格温泉だから最高に気持ちが良い。
のんびり入ったがそれでも6時からの宴会に間に合うように出てこなければならなかった。
宴会では昨年までの人数から大幅に減った社員数を実感する社長の挨拶から始まった。リストラしたわけではなく、皆の個人事情が重なり、それが丁度よい固定費削減が自然になされて結果的は良かったのである。

料理は郷土の物が並ぶ。それが何よりである。特になつめの煮込みの前菜と焼き魚は美味であった。床の間には、この地方の名物である大きな「花餅」が飾られていた。女将の挨拶は、この時期の、つまり客の少ない年の瀬の来訪に感謝を述べるものであったが、暫くして、追加があった。3度目の来訪と知り、サービスとしてビールを無料で持ってきてくれたのである。

宴も途中の頃、恒例の「今年の丸と×」の各人スピーチが始まった。電車の中で学んだ方法を一つ取り入れて、前のスピーチを受けた話を少しして本題に進んだ。前を受けた内容は、歯磨きしながらのヒンズースクワットで膝を痛めた教訓から限界は掴み難いことを、本題では、出版の丸と×のお話をさせて頂いた。

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宴がお開きになると、これまたこの会社の恒例の『大貧民大会』である。カラオケでなく、マージャンでなく、全員が参加できる知的ゲームのこれは誠に良いアイデアであると思う。しかも延々とは続けず10時過ぎに終えるのも無理強いをしないので健全だ。

終えて、天下随一と評価している「ぬくとまりの湯」の露天風呂に浸かる。そして寝る。11時半位だったろうか・・・皆まじめである。

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2008年12月26日 09:32に投稿されたエントリーのページです。

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