7時前に一度目覚めて、4時間程の睡眠だったので、追い寝を1時間して、前夜に妻が作ってくれていたシチューを頂き、出勤途中の社員に消費税の用紙を途中で大回りして貰ってきて貰うようにお願いした。堤防を走ってくる彼には、中々電話に出られないだろうから、着信だけを残して返信を待って、幸いつながった。
早速、事務所での印刷に向かうも、いちいち書くのが面倒なくらい様々な作業。溜息が出てくる。メーカー(エプソン)の姿勢を疑う不親切な仕組みに、どっと疲れる。たかがプリンターソフトをインストールするのに1時間以上試行錯誤を繰り返すのは初めて。プン!プン!(怒っている!)
だから並行して数種の仕事をしないことには無駄だから、あれこれやる。しかし、あれこれの中にも失礼なメールがあって申し込みをせずに取り止めたりする。無料だがセミナーに参加しろというのだ。こりゃエプソンと同じだ。
長考を必要とする仕事が出来ないので、当然原稿も書けない。これが一番の損失である。
そこで、2時間半経とうとするころ、先に原稿に取り組むよう逆転させた。「この人にトキメキっ!」の久石譲のインタビューを流しながら今日、出来ると嬉しい、創造的な原稿の候補を考える。クリティカルパスと執筆時間の短さを考慮して、出版社への小冊子企画書を先にする。
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こうして、心が毛羽立つところ『美の壺』で「絣(かすり)」を見て、その繊細で、手間の掛かった、染めと織りの技術を見ると和む。1日に20cm、一反織るのに80日掛かるという。まるで論文と同じだ。
しかし、絣がこれほどカラフルとは知らなかった。レトロでモダンである。
M&A会計の新基準の時価重視を読み、中央経済社原稿に活かす。“片手間に”印刷をやって、微調整などして・・・・おお!やっと出来た!何とか昼休みに食い込んだが印刷完成!やれやれ。
しかも、いつも社員が行っていた消費税の印刷について、改良をすることが出来たのが進歩である。
昼食は、家族バラバラだ。妻と娘は買い物で、昼食を用意して行ってくれた。兄弟は遅い朝食の影響でまだ昼ではなく、追い寝しているようだ。すっかり春休みのダラダラ生活。こちとら10分で食事を終えて印刷した後始末で提出できるようにする。これも中々面倒なことである。
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「この人にトキメキっ!」で久石譲のインタビューを鑑賞する。創造のヒントに共感することや、納得できる自分の習性(飲酒)を頷いた。好きな映画ベストもほぼ同じで、ベスト1が『ブレードランナー』であることに大いに嬉しく思った。
今日初めて知ったのは、『ブレードランナー』の製作中にスタッフでトラブルがあり、当然撮影されるべきシーンがいくつか抜けているとのことだった。それで、判り難いはずだ!数が合わないなど不思議なこともある。しかし、それがこの映画の独特の雰囲気を醸し出して、カルトムービー化しているとも言える。何が幸いとなるか判らないものだ。
まだ、事務所の決算は終わっていない。例年ここで終わってしまうので、後で大変になる。後片付けの様々な作業をやっておかないとならない。だか、例年疲れ切って、一刻も逃れたいので、そのまま片付けてしまう・・・その結果、半年後ぐらいから、少なくとも翌年にはまた困ることになる。弱い心だ。
そこで、幸い『ブレードランナー』の話が出たので、オブラード法を使うことにして、BGVとして流しつつ、「決算マニュアル」に、今年の印刷にまつわるノウハウを書き足す。1年経つと、どのPCで、どのようにやったかさえ忘れてしまうのである。
しかし、重い映画なので、ついつい見入ってしまうため、途中でストップして、いつもの自然音CDに切り替える。休憩にはなったと慰める。
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明日はホワイトデイということで、お返しの品を考えていた。悩んだ挙句に思いついたのが、ロマンチックでない品だけれど、知的ワーカーな彼女へは実利ある「ロッテ0」だった。先日、自分の在庫が品切れして久しく、やっと在庫のある店で18個買い占めてきた貴重品の内、3個を可愛く包装して、宅配に託す。
TDRから宿泊の案内状も届いた。いよいよだ。眠気が襲う中、砂漠の真珠と呼ばれる、リビアの世界遺産ガダーミスの放送を見つつ、「決算マニュアル」を更新する。ガダーミスは迷路のような、トンネル通路だ。驚くことばかり。
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「決算マニュアル」を更新し終え、今夜も残業の社員に、外出先の妻が、弁当を買ってきてくれて、これに我が家の豚汁を添えて・・・うん?我が家は豚汁とご飯だけだが・・・・?食す。
家族全員の夕食だったが、社員が決済を待っているので、5分余りで食べ終えてテーブルを立つ。
平行して、自社の元帳と仕訳帳を印刷する。疲れが、どっとやって来る。マッサージに行きたかった。ついでに、高島屋で、妻へのホワイトデイの品を買おうと思ったが、まだ社員の決済があるやもしれず印刷しつつ待つ。この印刷には裏紙を使うので、社員のテーブルからメモ用紙となっている裏紙を集める。勿論、これらの紙は詰まりやすく、何度も対応しなければならない。
7時のニュースの後、『ナビゲーション』で子供の携帯電話について、フィルタリングや親子の対話の話題を聞いた。8時から新幹線の予約を入れつつ、『ブレードランナー』の続きを鑑賞する。
暫くすると、残業の社員が終業してくれた。最後の書類である。これで16日の最終日は安泰だ。ありがとう!
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『ブレードランナー』を思わせる降りの雨の中、車でいつもは徒歩で行く、近くのコンビニに行く。
チーズと摘みを買いにだ。マッサージは明日以降に延期だ。この時間では高島屋も閉まっているからだ。
映画のラスト近くから見ながら、一昨日届いた、フランスコンクールワインの3月分の1本目のコルクをあけた。ドメーヌ・デュ・グラン・コーモン2005という銘柄でアニヴィット銀賞だそうだ。前年ながら、素人でもわかるのは年数だけだが、舌は判って、これが程好いタンニンで美味しかった。
ソムリエの薀蓄では、これを「余韻のビターチョコ風のどっしりしたタンニンが、個性的な旨みになっている」と表現している。それを素人の私は、「これをそう、表現するのか・・・」と自らの舌を補正するように、舐める。
2杯目は、一昨日買った激安ワインだが、これもまんざらではない。カステルベッキオというイタリア物である。それはそれとして、7月の軽井沢ゼミの先行案内が届いた。上手い案内方法である。3日間の内、最終日が、大学院で講義しなければならない日と重なるのが難点である。
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『スポーツ大陸』、今夜は浅田真央。そのトレーニングは、基本から順次ハイレベルのジャンプまでを、繰り返し確認する。我々にこれがあるであろうか?と自問する。はたと気が付くのが大学での講義である。彼らに教えることで、基本の繰り返しをして確認するのである。
世界で数人しか飛べないトリプアクセル。これを決めるために、さらに難度の高い技に向かう。「攻める気持ち。」と彼女は言い、それが番組のタイトルにもなっている。私も、つい数年前に会得したその気持ちを、この若い子が、口にする凄さ。
仮面舞踏会。それはスタンリーキューブリックの『アイズワイドシャット』に似た感覚を持った。ルール変更でスピンのノルマが1回減って、その分の15秒を、多くの選手は演技全体に散りばめて、余裕を持たせた。しかし浅田のコーチのみが、従来30秒のステップに振り向け45秒とした。
それでかぁ・・・素人の私が見ていても、ステップが異様に長く苦しく感じたのは、これが原因だったのだ。ステップは力技でもある。しかも演技の最後の45秒で疲れているから、転倒の危険性もある。それを浅田は滑り切った。それが故に悲劇の主人公の苦しみも表現できたのであろう。
「ヒントはないのか?」そう、その考え方・・・・にも共感した。試練の先の歓喜の時を迎える。それは成し遂げたものしか味わえない甘味な世界である。
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一区切り付いた気持ちが週末の余裕と相俟って、何年ぶりかで『ゴールドフィンガー』を鑑賞する。DVDは買ってあったが、ずっと再生すらしていなかった。
冒頭から、今に通ずるテンポの良さは気持ちが良い。しかし改めて全編を鑑賞して見ると、脚本の幼稚さと荒唐無稽さに、中高生の頃の私には気が付かなかったものとみえる。
しかし、それを上回るエンターテイメント性の良さに、はたと考えさせられた。これは、論文とて同じと思い当たる。
少しだけ見るつもりが、余りに懐かしさもあって、全編見てしまい、続いて『サンダーボール作戦』を見るが、流石にまた、午前2時になってしまうので、途中で止めて就寝する。