缶詰2日目。急ぎでないメールの返信を先に書いてしまったのが今日の失敗だった。それだけ、心理的に気になるから、真摯に状況を伝えたかったのだ。それは書店の利益を守ることである。
これは、一般の方は余り理解されていない。書店はアマゾンであれ何であれ、本の販売のために店舗や在庫やシステムを使う、つまり固定費を掛けて販売に努力されている。それを著者が、著者割引価額で直接販売したらどうなるだろうか?・・・
これに関するカラクリは単純ではない。いずれにしろ、出版社は著者割引価額でドンドンと売ることは倫理的に問題ある行為と考えているのである。勿論、売れない本なら問題ない。書店の利益を圧迫しないからである。
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これより先、朝食と朝ドラの後に、8時からの写真と五七五の俳句を組み合わせる番組に興味を引かれて15分見て、昨夜のビデオの画面撮影をして置いて、先述のメールを書く。
妻には明日の天気が雪になりそうだったので、早朝7時半までに帰宅する旨のメールを送っておく。
問題は、それからの、論文に手が付かず、愚駄愚駄が続くことだった。何故乗れないか?何が足枷になっているのか?一日、苦悩の時間が続く。苦しい時である。こんな時に限ってTVを見てしまうものでもある。
朝青龍の傷害事件や品位問題,、或いは経済評論家の増田氏の実質経営会社の未公開株式の投資疑惑でドタバタしている。
そんな中、先日覚えた方法で、名前を忘れていたものが、ワイドショーの中の言葉から、ふと思い出されたのでメモしておく、それは「デコルテ」である。
デコルテは胸の谷間と肩幅を結ぶ三角形部分と考えると良いが、返事をする時に、デコルテを相手の正面に向けると丁寧さや誠実さを表現できるのである。
これは親しき仲だからこそ、ぞんざいな返事となって、信頼の積み重ねの上で失礼を重ねてしまうので、習慣として重要なのである。
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勿論、こんは話でも、講演の材料としては必要ではある。しかしこれに流されてはならないのが重要だ。これを私は「車窓を眺めるな」と表現している。
電車に乗ると車窓の眺めに暫しうっとりと眺め続けてしまうことがある。それが珍しい風景でなくとも、通い慣れた通勤電車の中からも、何の変哲もない風景でも、車窓からは、次から次へと繰り広げられるので、それなりの変化で飽きさせない。それが怖いのである。
無為に過ごしてしまう。これは惰眠、惰視聴と同じである。時にはリラックスのために必要であっても、それに流されると、いつまでも見ていられる怖さがあり、人生の殆どの時間を奪ってしまう。
それ位なら、むしろ全く見ないとの意思決定の方が優れいることすらある。
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どの道、論文の筆が進まないのなら・・・と、昨日、依頼のあった関係会社の原稿を先に書いてしまうことにして、集中して書き上げて送信する。
テーマは、グループ法人課税と相続税法24条の定期金の評価に関する税制改正である。近況報告は、山口講演の老舗旅館のことを書いた。
8時からの『ガッテン』は私も悩む「冷え性」についての特集だった。「低体温」と「冷え性」の違いなどを学んだものの、今一判らなかった。結局、私はどうしたら良いのだ?
9時からの「無縁社会」の特集では「高齢受刑者」の再犯について、他の番組ではフィギアスケートの安藤選手とモロゾフコーチの競技における戦略をなるほどと聞く。
こうして「車窓を眺めて」しまって、1日を無為に近く過ごしてしまった自己嫌悪に陥る。酒を飲み、入浴し、この嫌な自己嫌悪の気持ちを味わいつつ、それでも、これも途中には必要だからこそ起こるのだと、「必要悪」と納得させつつ悶々と時を過ごす。
何故、そうなるのか?締切りが延びて変な余裕が出来たからである、明後日から始まる連続講演への期待と興奮と不安とがない交ぜになって醸し出しているに違いない。