3時56分起床して、取材の朝を向える。9時半の取材までの間に、これとは別に6月末に取材を受けたインタビュー取材原稿の校正をする。これは9月26日の日曜に第二回の名古屋講演するSMIの会員の集まりであるTPCの会報に掲載されるものである。
校正というのは、一字一句を具に見なければならないので、なかなか大変である。
当初は、朝にホテルのプールで泳ぐ予定をしていたが、その余裕すらなくたってきた。昨日届いた原稿を移動中の電車の中で通読を繰り返していたが、今朝は通読ではなく、ゆっくり読む作業で、インタビュアーに質問にどう答えているか?の論理性を重視してキャッチボールが出来ているかを重点に見直す。
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すると、インタビューの最中には気が付かなかったことが多く見付かる。勿論、そのままでも素人には分らないこともあるが、それで良い訳ではない。
6月末のインタビューは初めての経験だけに、校正してみると勉強になる。今日の新しいインタビューに活かしたいところだが、論理的回答というのは、結構、そのインタビューの瞬間にするものは難しいものと思えるようになってきた。
そのことは逆に、それが出来る人の鋭さが際立つことであり、恐らく著名人はそれが出来て、的確な回答をその場でするから重用されるのだろうと考えた。そして、それは先日気が付いた口癖の修正と共に直さなければならない自らの課題だと認識する。
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6時半からの朝食はロビーでサービスを受ける。前回と異なり朝食付きのプランでこのホテルでは初のことだ。上級のサービスであるが、最高級ではないレベルといったところである。勿論、この場合の最高級はマンダリンホテルレベルを示してのことであるから、それに比較してのことだから、相当ハイレベルに達しているとは言える。
その原因は、ロビーという立地条件だから致し方ない。ここでふと疑問に思う。ペニンシュラには、他の朝食レストランはなかったろうか?恐らくはあるだろうが、その時は調査する余裕も気付きもなかった。昨日と今日の朝刊を合わせて読むほどに、昨日の余裕がなかったのを引きずっていたのである。
料理は、メインを6つの中から選択できるとの範囲は広いが、卵料理に惹かれて目玉焼きを片面焼きでと細かく注文し、その他のソーセージも子牛と何とかを選択できた。トーストもホワイトと全粒粉を選択できた。
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「選択」というのは、有難いような面倒なような・・・複雑なものである。ついでのことだから、バターの硬さまで指定したら、ちゃんと溶かして柔らかいそれを出してくれたのは確かに有難いことではあった。来年に軽井沢に出掛けたときは、万平ホテルで指定してみようと思う。
メインの卵料理が出るまでに、チーズとハムと、トースト以外の3種のパンに、2種のジャムに蜂蜜が3段重ねの皿のトレーで運ばれてきてグレード感を上げる演出である。しかも「お代わり自由」というから、これだけで満腹になりそうである。メインが食べれなくなるのせセーブしつつ頂く。
メインの目玉焼きはダブルで確かに絶妙な焼き具合でソースを付けることなる、堪能した。しかしトーストは及第点ではあるが感激はなかった何故だろう?バターとの相性か、それぞれの単品の問題か?100点ではなかった。
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次第に混雑してきて、両隣に外人が座るのも一流ホテルならではのことで、スタッフ全員が当然のように言語を操るのも、このクラスならではのことだ。
珈琲をお代わりして2日分の朝刊を読み終え、席を立つ。フロントで来客準備に客室備え付けの珈琲メイカーの珈琲の代え玉を注文して部屋に戻り、校正の続きを行う。
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9時半の取材に対して、上記校正に手間取り、ベッドメイキングの手配を忘れたので客室係りにコールするも、なかなか来ない。その内、フロントから到着との電話が入り、慌てる。
再び客室係りにコールでして「来客を迎えに行っている間に至急お願い!」として、ロビーに降りる。
顔見知りの方の他に記者がお一人みえていて、名刺交換しほんの暫しお話してエレベータにご案内する。
エレベーター内で、通常のホテルは客室内での接客は出来ず、ロビーを使わなければならないが、超一流ホテルはそうではないことなどお話しする。ペニンシュラ名物の吹き抜けの現代アートの電飾を案内して部屋にお通しする。
これだけ上京が多いので、「事務所を借りては?」と言われる方があるが、まだまだそこまでの余裕はない。来客は喫茶で済むし、今回のような取材でも多少は高くなるものの、必要な時に必要なレベルの部屋をチョイスできる方が、掃除もなくて、遥かに便利である。
寝るだけに使う時は、数千円のホテルでも十分な時もある。一般的には1万円前後で済むだろう。来客応接や特に自分へのご褒美の時は数万円でも構わない。今回も、いつかの時の自分へのご褒美での体験が、こうして次回に仕事に使うときに役立てることができた。
要はそれだけの価値がある滞在かどうかの問題であるし、講演で上京する際には、主催者が手配してくれるので有難いことである。ただ、地理的にホテルのレベルを我慢しなければならないことは当然生じる。これについては、次の段階を目指すことを自分の目標にしている。
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ほんの数分、来客の到着が早かったので、前回インタビュー記事の校正原稿の送信がまだだったので、お待ち頂きながら送信文面を書いて送信する。
ベッドメイクがやはり間に合わなかったようで、今更着てもらっても邪魔になるので客室係りに断りのコールを入れる。
その後、上記送信の間に来客へのお茶のために、珈琲メイカーを操作するも作動しないので、再び客室係にコールして来てもらうことになった。毎回、この珈琲メイカーの操作には苦労するのである。もう少し分かり易い説明を必要とするだろうな。ゲストにとっては久しぶりになるからである。
今回のトラブルの原因は、替え玉を準備のために入れておいたが、時間が経過したため自動的に電源が切れ、再び電源を入れたのであるが、そんな時でも替え玉は電源を入れた後に装着しなければならないというのである。まったく、外国製品の可笑しなところである。
お茶菓子もちゃんと部屋に備え付けである。今回はゼリー菓子であった。そう言えば前回はもう少しハイレベルで、ウエルカムフルーツで葡萄が美味しかった記憶がある。
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こうして、9時半過ぎからの取材が始まり、その後で写真撮影などする。ところが多忙を極めて床屋にも結局行けずだったので、せめて、撮影前に髪を梳(と)かしに洗面に行く。
そのとき、アメニティをプレゼントすることを思いついた。これなら、それほど貰う方も負担感がなく貰って頂けるし、希少性も高いだろう。
午前中は大丈夫なように、十分な時間を取っておいた。慌てて話すと・・・政治家ではないが、失言するといけないから(?)でもあるし、自分の事務所やホテルに来て貰うのもホームグラウンドでリラックスする必要からでもある。
今回と次回は一段落したために連続取材を受け入れたが、丁度、本日校正をした6月末のインタビューに応じるには、数年かかったのだ。それまで走り続けていて余裕が全くなかったからであった。余裕のない時に30分ほどのギリギリの時間をこしらえてインタビューに応じるのは、先に述べたように好ましくはないのである。
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10時45分頃だったろうか・・・取材を終えてお見送りした後、ふと安堵とともに、「そうだプール!」と思い出した。前回は、褒美としていたはずなのに余裕がなくてプールを失念していた。というのも著作権侵害事件の解決のために先方の弁護士との最終交渉の和解文書調のホームグランドにここを選定したからでもあった。
結局、深夜に及んで、交渉は決裂し、後日、今度はコンラッドホテルでとなったのだったが、今思い出すと懐かしいが、大変な日々であった。
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ホテル宿泊者は無料でアスレチックやプールが利用できる。6階に降りて、健康状態などの申告とサインをして重々しい。遊泳中もずっと監視が続くのである。ゲストに何事かあったら大変だからホテル側の気遣いも大変だ。
レンタル水着ももちろん無料である。これもありがたい。プリンスホテルで有料だったのでついでの折に家から送ってもらったと記憶しているのだが、それが定かでない。
あれは慶應通信の時だったか?まあ大した話ではない。ちょっと調査してみたが中々分からなかったが、今年4月17日に東京駅前のシャングリラホテルで貸切状態で3年ぶりのプール泳ぎの時に超一流の基準ができた。
水着がレンタルであることは重要で、通常は、そんな準備をせずに泊まるものであるからだ。それが一流と超一流の違いの一つでもある。
ここのプールは超一流であった。ただ、2つのロッカーも申し分ないのだが、靴と服のそれぞれのロッカーの暗証番号を入れるテンキーの配列が異なる為、入れ間違えやすいという欠陥を発見した。
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プールの監視員が、ゲストがホームベンチを決めるまで付いてくるは異様でさえある。これは少々頂けない。特に女性のゲストは怪訝な顔をしていた。ストーカーのようだからだ。
3方向の隣のビルから見えるのは気恥ずかしいかもしれない。あるいは、皆が仕事をしている間に、こうして泳いでいられることで見栄を張れる優越感を味わえるのかもしれない。
そう言えば、ある1面は以前に、あのホリエモン事件の折に株を所有していたこともある「ニッポン放送」である。反対側の面は皇居や東京駅が見える。
そんな都心のビルの谷間なのに外部ベランダで2つのリクライニングシートベンチもある。外に出てみると喧騒が聞こえる。
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2度に亘ってプールに入り25mを数回泳いだろうか。途中、水難事故時に何もせずに浮く訓練をする。すると自然にはやはり足が沈んでしまうことを発見し、足は水をかく動作が必要であることを確認する。
ジャグジーは先の露天のシートの裏側の室内に、これまた金属の棒でできた長椅子のようなベンチ型をしていて、そこから泡が放出している。ここも数分試す。ここを見下ろすように飛び石がプールサイドに並ぶ。
半時余り過ごして、右腕の筋肉を少し傷めた感があったのを潮に上がることにした。11時半頃に部屋に戻る。正午前のチェックアウトは、午後からの講演でいつもと異なり、PCを使うための準備があるからである。
日比谷線で午後からの講演会場に直通である。フロントマンが地下の連絡路の最終部分まで案内してくれて地下鉄からの入り口がここか・・・と初めて分かった。
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泳いだせいだろう。朝食をしっかり食べたにもかかわらず、お腹が減っていた。朝食が洋食であることも手伝って、ご飯を食べたくなった。かと言って午後の講演に差し支えるので余り食べてはいけない。右腕の筋肉に少し筋違いのような痛みが残っていた。
会場直近の地下鉄出口を変更して、交差点を渡った吉野家に行く。正午を少し過ぎた店内は九分通りの入りで前回とほぼ同じ席に座り、小盛りで定食を頼む。
しかし思い出した。前回の値引きキャンペーンで50円の割引券を貰っていたことだ。ところが、これを後からまとめてみると3つの事に気が付くことになる。
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第一に、私は、着席してから気が付いたように書いたが、実は、潜在意識的には先に気が付いていたということである。すなわち、割引券を財布の隅に一ヶ月近く保存し続け、店の名前と行けば割引を得られることの記憶を持ち続け、それによって強力な次回来店の誘引作用を引き起こしていたということである。
第二に、その割引券を使うにあたって、はたと気が付けば、「50円の品を注文しないと使えない」という割引券である。すなわち、450円の定食から50円を割引けば400円と価格は下がる。しかし450円の定食に50円の卵を注文して50円の割引を受けると450円のままである。
卵の原価が10円とすれば、店側の実質値引きは10円で、客には50円の値引き効果を与えているように見せる作戦である。
第三に。これは、今日の講演をする上で、重要な事例を提示してくれる「価格戦術の一つ」であることに私のように、このことに注視していても後から気が付くということである。「まんまとしてやられたわい!」、確かにご飯は「まんま」と言うな。
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12時半前に会場に入る。PCの準備をする。バージョンの2つに対応するよう一人当たり倍のPCを並べて準備していただいていた。
山口県からの参加ということもあったし、データを準備しなければならない初めての講座内容から、レジュメ等の制作保障制度を使っての開催で、私も上京のついでだからと交通費の支給なしのそれに、他の用事のための上京のための交通費と一泊分位の宿泊費補填になればと受けた企画となる。
一昨夜受講したトンネル視野のこと参考にすることができたので、今後はこのことを最初に話すことがオープンマインドにさせる上で重要であるとも考えた。
それにしても自分としての採点は余り満足を得られなかった。これは大学院での講義の時に見られる現象で、表情に関係があると推察するが、共通するのは少人数の時に起こる現象であると考えられた。したがって話の内容をより個別的内容に合わせて対応したが、それでも自分としての満足度は今一と考えた。経験事例の少なさがあるのかも知れない。そうだとすれば研鑽を積むしかない。ここでも「超一流」への道の険しさを思う。
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5時に終えて、地下鉄で大手町オアゾへ向かう。途中に講演中にかかってきた雑誌寄稿依頼の出版社に電話すると正式依頼の話で、内容も伺った。頭の中で構想が平行作業で始まったが、これはそんなに問題ではない。むしろ、どこまでの話に収めるかが問題であった。引用と注記を上手に使って行わないと他社から出している書籍の出版権に差しさわりが生じるからである。
オアゾでは、12冊目である『6%・・・』を出して以来、ほとんど書店を回れていないので、今回は2回目である。余り変化は見られない。エンド化もない。マーケットに影響を与えてはいけないので、既にオーダーを受けている分を、影響を最小限にするために小分けして購入する。
中央経済社から出版している2冊の在庫を見ると僅少であった。従業員持株会の方は先日増刷決定したが、まだ配布に至らないようで、ここでの在庫も1冊とピンチ状態である。
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6時前にこの売り場で東京で関与している先生と待ち合わせだった。先月はご家族の不幸で会えなかった。その折に相談に最適な机と椅子がオアゾの空間から消えていた。原因は分かっていた、ジャクサの事務所がここにあるって、先日、数年ぶりに奇跡の帰還を成し遂げた「はやぶさ」の展示が行われているから、その行列のためのスペース確保のためである。
さらに、今回は時間がないので初めから飲食しながらの相談を受けることになった。オアゾの5階の「えん」のカウンターで、先日相談をメールで受け付けた大きな事業承継の顧客様の深刻な相談や、金の消費税の相談などを内容としつつ、美味しい料理とお酒で8時40分まで過ごした。
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9時の新幹線に乗ると流石に金曜の夜だけあって、いつもの席の予約の私の隣、すなわち3人掛けの中央席も始発駅から座る人がいた。
10月講演の際のテキスト事前購入学習についての打ち合わせメールを小田原近くまで打ち、後は名古屋到着10分前までの1時間ほどの仮眠を取る。
名古屋で途中下車なのだが、すっかりそのことを忘れて、切符を取り忘れたため、駅員に切符を取ってもらう初体験をした。
伏見駅から名古屋観光ホテルの激安プランには今週2度目の利用である。深夜だし、明日は午後から名古屋で品川先生の講義があるから激安プランということもあって、名古屋泊まりを選択したのだ。帰宅するとなると飲酒しているからタクシー代もかかるし、翌日は足がない不便さもある。
さらには、10月末までの集中期間だけに時間の方が惜しかったのである。品川教授の講演もせっかく申し込んだがキャンセルも考えたことがあった。入浴後メールを書いてさらに深夜になったので、明朝は少なくとも6時以降の起床にしなければなるまいと、1時頃就寝する。