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「謝罪」と「償い」+帰宅すると東京から訃報!+7並べの原則

眠れない夜を過ごして起きる。何故眠れないのか自分の心理を分析する作業が昨夜から続く。今朝も起きてから朝食を抜いて考え続ける。「何なんだこの嫌な気分は?」と。

長考の末、あえて論理的に分析するならば、確かに昨夜「謝罪」は受けた。ところが、何ら「償い」がなされていないことだった。

分り易い例では、例えば、同じく刑法犯で強姦を考えてみれば一目瞭然である。

加害者は、当然のこと「謝罪」する。では、それで許されるのだろうか?ということである。「御免で済めば警察はいらんよ」とはこのことであろう。やり得になってしまうから、「償い」が必要なのである。

「償い」は被害者に直接なされるものと、被害者に間接的になされるものがある。

被害者に直接なされるものは、損害賠償をすることであり、間接的にされるものは、服役・活動自粛・廃業・謹慎などである。後者は、それをしたからと言って、被害者に特段の経済的補償がある訳ではないからこそ間接的なのである。

通常は、両方がなされる。しかし場合によっては片方しか事実上不可能という場合もあるだろう。しかし多くの場合、償いの総量で判断されると言って良い。例えば、判決でも「既に社会的制裁を受けている」とことなどが量刑を軽減されることからも明らかである。つまり、たとえ刑事罰が下される場合でも、その前に相応の償いをしておくと軽減されるのである。

強姦と同じく「親告罪」である著作権侵害は、加害者からの「償い」の如何によっては刑事罰を免れることができる。これが殺人犯と異なることだ。

罪と罰』の意味は深遠である。ここでドフトエスキーのかの小説に入ることはしない。別の意味で極めて一般化した意味で『罪と罰』を、被害者になることを繰り返されて、改めて考えると、罪はこの場合、著作権侵害であり、罰は親告罪として訴えた場合に有罪となって科せられる刑罰であろう。

そして刑罰に至らず民事で解決するならば、罰は損害賠償金なり和解金ということにらるだろう。失ったものは戻らないから、民事ではお金で解決せざるを得ない。その厭らしさが私を少なからず苛む。

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昨夜、会って、その後を追うようにして届いた、「謝罪」と「感謝」のメールを幾度となく読み返した。そして、会った時のことを録画を再生するかのように、何度も想起した。意識的にしなくとも、自動的に繰返し再生されてしまう。

「ああ、私は、私の心底は、私の心は、決して許していないのだ」と自らの心を知ることになる。

彼の残した痕跡を全て辿ってみても、そこには「償い」の痕跡はなかった。入念に観察しなくとも、こういうことは、感覚で察知できるから、それを感じ取っていない「私の心」はきっと拒否反応を起こしているのだった。

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「償い」をちゃんとされた方に累を及ぼさないためにも、彼に再度、重い気持ちを振り切って、上記の内容を載せて、「万が一、お忘れではないでしょうね」のメールを書くことになる。これにチェックアウトの10時ギリギリまでを要する。

昨日も、懸念を察して入念に老婆心のメールや電話で、心を砕いたので、流石に疲労困憊であるが、詰めを欠いては元も子もないとスケジュールを変更しまくって対応する。

東京駅、大丸へ出て、長男の好物の土産を買って、予定より早い10時50分の新幹線に乗る。東京で見たい映画やなんやかんやがあったのだが、それにも増して、戻って処理しなければならない仕事も山積している。さらには、先程のような、著作権侵害事件対応で時間を浪費してしまったため、滞った仕事をしなければならなくなってしまっていた。

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午後2時15分頃、帰宅して出張後の整理作業と残務処理などを行っていた・・・そこに電話が鳴る。土日だから出ないのが原則だが、まさに留守録されつつある音声を聞くと、何と、東京の関与先である税理士先生のご子息で、父親の急逝を知らせるものであったので、慌てて電話を取った。

まさに青天の霹靂!さあ!大変だ!どうするか考える。顧問をしている立場として、この窮状を見捨てて置けない
しかし明日のお通夜、月曜に告別式の日程だが、月曜に大学の講義が始まり、まだレジュメも出来ていない現状だ。月火の2日間に大学講義を含めて7件の訪問や来客をこなして水曜に再び上京しなければならないスケジュールの中、明日のお通夜に参加しなければならない。

勿論、お通夜で、その後の対応が出来るはずもないが、万が一にも対応する可能性もあるかもしれない。遠い私が引き受けられないから、特に心配するのは、関与先の奪い合いが起こることもあり、遺族がババを引くことが無いようにしなければならない。

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NHKの『プロフェッショナル』が復活した。今夜はスペシャル版だから鑑賞する。と言っても、上記のことがあるのでスケジュール調整をしたり、新幹線の予約をしながら、妻に状況を説明したりと対応に追われつつである。

『プロフェッショナル』の本編では、漫才師の松本氏のスペシャル番組も放送されたが、私にとって松本氏はほとんど未知に近かった。どちらかというと嫌いである。しかし、この番組が採り上げる位だからと、半ば我慢して見る

それなりに、得ることはあった。特に笑いの七並べの原則などであった。これを考えながら、私も講演をしているのは確かだった。

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日中に何度も加害者から今夜訪問したいとのメールが入っていたが、今日は殆ど出ていたので知りえない。

しかし雑誌での謝罪文の締め切りを考えると20日までしか時間がない。20日から上京する予定があり、その時に会って決着が付けばそれで良いが、彼のメールを読むと、残念ながらまだ理解が不足しているのがよく分った。

そんな状態で20日会っても決着は付かないだろうと考えて、その前にもう一度会わねばならないだろうと考えると、本日のお通夜参列の前後に会う必要があろうと考えた。

お通夜後は、万が一にも遺族からの相談があるやも知れないので、参列前にしなければならないと考え4時に東京駅周辺で会場の手配を任せて会うことの返信を書く。

この会場選びには、やはりセンスを問われることとなろう。万が一にも、駅前のスターバックスなんてことになったら、その場で破談だろう。

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2010年10月16日 07:57に投稿されたエントリーのページです。

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