超激安でDXな旅館(勿論、部屋食)がゲットできた。しかし次男はバイトの予定が入っていて残念ながら残る4人で9時過ぎに出発する。
「八木」の大浴場に向うロビー
3時間程の高速だが、130kmで飛ばして昼食の予約の12時半に間に合った。途中、自動速度取締り装置に撮影されたやもしれない。
小雨がパラつき出してきたので駐車場から小走りで4人が走る。
水槽を除いて好きなのを選択するが・・・年末で休漁ということも重なって1杯2万円と目をむくような高値なので、当然、一杯だけになった。
料理の仕方もその場でリクエストできるので、足の2本だけを刺身にしてもらい、残りは焼いてもらった。私は焼蟹が好物なのである。
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続いて、岬の先にある心霊スポットとして名高いらしい「雄島」に向う。これは長男のリクエストで、女性陣は車の中で待機し、私と二人で強い風の中、幸い雨は殆どないので、歩行者専用で意味ありげに真紅の橋を渡り、社のある無人島を一周半する。足元は悪い。
途中、「板状摂理」の海岸に打ち寄せる波など珍しい光景を鑑賞して小一時間で戻る。
東尋望に向うころには、雨が少し強くなり、先程の蟹が4人で一杯なので流石にお腹が減ったこともあって、ここで降りるのを諦めて、長男が事前にチェックしていた地元のそば屋を探す。
順調に見付けてここで、遅めの昼食で、夜にご馳走があるので食べ過ぎないように、そばを頂く。
続いて、戻るようなコースで、これまた長男のリクエストの神社に行くと、何と「喪中」で閉鎖中であった。神社にも「喪中」があるとは驚きだ。次の寺では無事、見ることが出来たが、この間も妻と娘は車の中であった。
さあ、これで旅館に向うのだが、途中でスーパーに立ち寄って、蟹が好きながら今回バイトで欠席の次男の為に買い物を物色するも、下見に終えた。
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後は、一路、旅館に向う。4時過ぎだった。超特価だけに、どんなガタガタの所かと心配してゆけば、おお!立派な10階建てはあろう、そして綺麗な旅館であった。確かに社長が赤字覚悟で立案したプランというだけはあろう。
ところが・・・運が悪かった。仲居さんが・・・
長男が切れていた。私も判る。言い方というものがあろう。一言多かったり、旅館の都合を押し付けてくるような言い回しに思わずカチンとくる。
しかし、これは彼女の個性のように染み込んでいる話し方のよで、容易には直せまい。
めいめい、交代で温泉に向う。私は、湯に浸かりながら考えて・・・意を決して、フロントにクレームを申立に行った。帰ってからクレームを言うのでは、益にならないし、面倒だから言わなければ旅館のためにもならない。
「まあ、安い料金なので余り大きなことは言えないが・・・」と恐縮しつつも一応、若女将と思しき色違いの和服を着た女性と、女中頭のような女性もフロント前に居る所で、フロントとフロント前のその二人の双方に目線を配りつつ、仲居さんを交代して欲しいとまでは言わないものの、言いたくはない苦言を述べておいた。
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すると・・・この旅館の社長が直々に飛んできて謝られ、「この時期、仲居を交代することができないので、精一杯やらせてもらいます」との旨の言葉と誠実な対応を受けた。
先程のフロントの対応も立派であったが、それが社長にすぐさま伝わり、そして社長が自ら率先してクレーム対応に当たる・・・その姿勢だけでも中々出来ないことである。
ただ、先述したように、仲居さんの個性のような言い方の部分があるため、本人は何がどう悪いのかさえ気がつかないことだろうから、容易に変更は出来ないだろうな・・・教育とは難しいものだと思っている。
育ちが出ると言うか何と言うか・・・それだからこそ、採用は重要なことである。
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やがて6時半過ぎから例の仲居さんが、やや慎重な面持ちでやってきて謝罪の上、夕食の準備を開始された。
この様子は家族は温泉に行っていて知らないのだが、やがて戻ってきて、夕食が始まり、仲居さんによる給仕が始まると、その緊張感が伝わたってとみえて、娘が「お父さん、何か言って来たの?」と鋭く見破った。流石である。
家長としては家族になるべく満足して貰いたいだけで、その努力をすることと考えて実行したから、別に特に言う必要はないと考えていたので、皆には話さなかったのである。
私はビール1本、家族は一切飲まない真面目な(?)夕食である。そう言えば今日は私の誕生日である。誕生日プレゼントは妻から旅行の直前に焼酎の「いいちこ」の特選品である「フラスコ」を貰っていたが、持ち込みになるので家に置いて来た。勿体無いので暫く飲まないだろうな~。
いつものように9時過ぎには眠くなり、お先に別室に入って就寝した。